Q1 毎年春の花粉症の時期にアレルギー症状で苦しんでいます。
的確な治療法を教えてください。
スギ花粉は毎年2月後半より3月末まで、ヒノキ花粉は4月から5月始めまで飛散します。
またカモガヤをはじめとするイネ科の花粉は5月から7月頃まで、ブタクサなど秋に飛ぶものもあります。
その時期にアレルギー症状が出る場合、総称して花粉症とよばれています。
もっとも簡単で効果があがる方法は飛散の1-2週間前から抗アレルギー剤という薬を予防的に開始してもらうことです。
効果はその人によってことなりますが、それをシーズン中のみ続けるだけで発症をほぼ抑えられる方もかなりおられます。
Q2 レーザー治療について教えてください。
アレルギー反応を起こすと鼻の粘膜が反応してくしゃみ、鼻水といった不快な症状が出現するばかりか、鼻の粘膜が腫れますので鼻づまりという最も苦しい症状も出てくる場合があります。
最も反応を起こしやすい鼻の下甲介という部位にレーザーを当てて、その反応を抑えるのがレーザー治療の目的です。
レーザーを当てることにより、粘膜表層部がその熱エネルギーによって焦げて変性した状態になります。そうなることによってこれまで過敏に反応してきたもの(ハウスダスト、ダニ、花粉等)に対して反応が鈍くなりアレルギー反応が抑えられるという原理です。
表層が変性した粘膜は徐々に回復して新しい粘膜になりますが、しばらくはアレルギー反応を起こしにくい粘膜となります。
効果は個人差がありますが70~80%の方々に有効で半年から数年持続します。副損傷の極めて起りにくい治療ですので、効果がきれれば再照射も可能です。対象は通年性のアレルギー症鼻炎で特に鼻詰まりの強い人に効果的です。近年花粉症にも応用されており花粉症予防の一つの手段として花粉飛散前に行うこともあります。