まずは毎日食べている油を知ること

食用油は、脂肪酸の種類によってαリノレン酸、 リノール酸、 オレイン酸の3種類に分類されますが、花粉症へ影響するのがリノール酸、αリノレン酸です。

リノール酸 :花粉症のアレルギー反応を促す ( 症状が悪くなる )
オレイン酸 :花粉症には影響しない
αリノレン酸 :花粉症のアレルギー反応を抑える ( 症状が軽くなる )

● 花粉症を悪化させるリノール酸

リノール酸は、ひまわり油( サンフラワーオイル )、ベニ花油( サフラワーオイル )、大豆油、コーン油、ゴマ油などに含まれます。 そして、食用油以外では、マーガリンやマヨネーズ、ドレッシング関連、スナック菓子、ケーキ類など、私たちが普段食べている油のほとんどが含まれます。

これらの油から合成される物質に花粉症を悪化させるアラキドン酸があります。

アラキドン酸を骨格に持つ化合物:エイコサノイドに、プロスタグランジンE2という炎症を活発にする物質があり、 この物質が体内で増えると 花粉症が悪化します( 炎症を悪化させる:アレルギー反応の元となるIgE抗体が作られます )。
また、鼻づまりの症状をもたらすロイコトリエンという物質もこのアラキドン酸から生成されます。

アラキドン酸は、肉類( 牛肉、豚肉、鶏肉 )にも含まれていますので、リノール酸の油+リノール酸を使用した加工食品+肉類に花粉症を悪化させる元になる物質があるということです。
私たちは、これらの食品を理想的な摂取量よりも多く食べ過ぎている傾向にあります。その結果、体内にアラキドン酸が過剰な状態となっています。

● 花粉症を軽減するαリノレン酸

それに対して、αリノレン酸は、花粉症を悪化させるアラキドン酸( プロスタグランジンE2とロイコトリエン )を抑える働きがあります( アレルギー反応の元となるIgE抗体を抑制します )。

αリノレン酸は、亜麻仁(アマニ)油、しそ油、魚の脂に多く含まれます。

亜麻仁(アマニ)油は、日本ではこれからの油ですが、ヨーロッパでは健康を管理する定番です。
コレステロールを抑えて高血圧、脳卒中予防、ガンの抑制、アトピー、喘息のアレルギー疾患を抑えるなど、花粉症以外にも多くの疾患に利用されている健康油です。

● 花粉症対策と食生活について

魚の脂のEPAから花粉症を軽減する物質が作られますので、花粉症を悪化させる肉類を控え、魚を食べるようにしましょう。魚の種類は青物(いわし、アジ、さば、サンマ、マグロ)がお勧め。

調理用( 炒め物や揚げ物 )に利用する油は、花粉症に悪い影響のあるリノール酸のベニ花油( サフラワーオイル )、コーン油、大豆油などから オレイン酸の油( 花粉症には影響しない中立な油 )のオリーブオイル、キャノーラ油に変えること。

そして直接口にする油には、花粉症を軽減する効果のαリノレン酸の油、亜麻仁(アマニ)油を使用します。食卓に魚が準備できない日にも、毎日適量を摂取して健康を維持していきましょう。

● 品質の良い亜麻仁( アマニ )を選ぶこと

現在、日本メーカーが販売しているアマニ油は複数ありますが、その中でも日本製粉さんのアマニ油は、アマニの最大の産出国:カナダ産のゴールデン種を、科学溶剤を使わない低温圧搾法で搾油しています。そして、αリノレン酸は約5割以上の高い割合となります。

これを直接食べる、料理に加える、皮膚疾患には幹部に直接塗るなどの利用法があります。
そして、サラダ等のドレッシングタイプや、サプリメントのように錠剤で摂取するタイプもあります。