花粉症の原因となる植物は現在国内で約50種類以上、一説には約80種類もあるといわれています。
花粉症の原因植物は大きく樹木と草花に分けられ、代表的植物はスギ、ヒノキ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ、シラカバなどですが、日本の花粉症患者の約80%はスギ花粉が原因で発症しているといわれており、いずれの植物も風によって花粉が運ばれるという共通点があります。

どの花粉に反応してしまうかは個人差があります。

そのため、スギ花粉に反応する人をスギ花粉症というように、
花粉ごとに名称を使い分ける場合もあります。

ただ、スギ花粉に反応してしまう人の8割ぐらいは、ヒノキ花粉にも反応するといわれ、
スギ・ヒノキ花粉症という呼び方をする場合もあります。

また、北海道にはスギの木が少なく、スギ花粉症患はほとんどいません。
しかし、代わりにシラカバ花粉の症患が多くいます。

このように、地域によって花粉症の種類にばらつきが見えます。

花粉症の症状で代表的なものは、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみになります。

これらは花粉症の4大症状と呼ばれ、花粉が飛散する時期にこの症状が出た場合には、
花粉症を疑う必要があるでしょう。

花粉症の症状には個人差があり、くしゃみが酷い人や鼻づまりが酷い人、鼻水が酷い人、目のかゆみが酷い人、
くしゃみと鼻水が酷い人、鼻づまりと目のかゆみが酷い人など、症状については様々です。

程度についても個人差があり、症状が重度で薬なしでは日常生活が送れない人もいれば、
症状が軽度でちょっと鼻がむずむずする程度といった人もいます。

ただ、本人のその症状が来年になれば変化するかといえばそういうわけではなく、
花粉症の症状が重度の人は、来年も再来年も基本的には重度の症状になると考えられています。

また、花粉の飛散量が多くなればなるほど花粉症の症状も酷くなる傾向にありますが、
花粉の飛散量が2倍になれば、症状も単純に2倍になるというわけではありません。

花粉症の症状は風邪の症状と非常に似ていますので、
花粉症を発症した人は、初めは風邪だと勘違いしてしまうことが多いです。

花粉症の特徴について注意するポイントは季節です。
春はマスコミ報道や製薬会社のCMなど、スギ花粉に関する情報が多くなりますから、花粉症に対する意識が強くなり、花粉症なのか、風邪なのかを意識的に注意することが多くなります。
ところが花粉症は、一年を通して症状がでますので、当然、春以外の季節にも出るわけです。こうした時に症状が出た場合、多くの人は花粉症だとは思わないで風邪だと感じ、風邪薬を飲むわけです。

これは、患者さんのみならず、お医者さんの中にも誤解している人が多くいます。もちろん、花粉症は風邪ではありませんので、その時にいくら風邪薬を飲んでも、症状はいっこうに良くならないのです。